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男性社員座談会 -育休について-
男性の育休を当たり前に
社会医療法人三愛会では男性の育児休暇や、2022年から始まった
「パパ育休(出産時育児休業)」を積極的に推進しています。
仕事と子育てのバランスをどうとるか。個々のアプローチがありますが、
今回は、それぞれが工夫を凝らし、育児に関わった3人のスタッフをご紹介します。
この記事では、プライバシー保護の理由から
イニシャルを使用しています。
今回話す人
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作業療法士
S.I さん
育休取得期間
約30日 -
事務員
T.M さん
育休取得期間
約90日 -
薬剤師
H.K さん
育休取得期間
約10日
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いまでも妻から育休取得を
感謝されます。S.I さんかなり前の話になりますが、2011年の1月4日から2月上旬までの一カ月間、育休を取得しました。当時はまわりに「取得したことがある」という男性もいなかったので、迷う部分もありましたが、周囲のスタッフも若手が多く、理解や協力を得られたので感謝しています。しかしそれでも10年以上前ですから、当時はまだまだ社会的に「男性は育休を取得しづらい」という風潮はあったと思います。当時印象に残っているのは、事務の男性から「先を越されたなぁー」と言われたことです。みんなも育休は必要なことだと感じていたのではないでしょうか。
次男が生まれるタイミングでした。1人目以上に妻の体調に不安がありましたので、部長に思い切って相談しました。妻と長男も一緒に過ごし、全体的にバックアップをするような一ヵ月間でした。長男の時は本当に妻も大変そうで、「誰とも話すことがなく、1人がつらい」とぐったりしていたことを覚えています。私が育休取得したことで、普段の時間の中で「やっと話し相手ができた」と喜んでくれて、心が落ち着いていた様子でした。妻は今でも当時を振り返りながら、「よく育休を取得できたよね」と感謝してくれています。
いまでは男性の育休取得を推進する企業も増えましたが、そんな流れがもっともっと広がっていくことを願います。 -
2人目にして初めて、
離乳食の大変さを実感。T.M さん2023年の新年度のタイミングで開始し、約3か月間の育休を取得しました。妻も医療関係者で、2人目の子どもを妊娠した際には、以前から「早く仕事に復帰したい」という要望がありました。そこで前年の5月くらいから上司に相談したところ、快くOKをいただいたので、夫婦で安心したことを覚えています。
日中は妻は仕事で、3歳の長女は保育園なので、父1人・次女1人です。当時は生後半年ほどで、正直なところ「離乳食の用意がこんなに大変なのか」と、2人目にして実感しました。乳幼児が安全に食を摂れるよう、毎回毎回おかゆのように加工して食べさせるなど、細かい苦労の日々です。当然家事も行います。洗濯などのほか、いわゆる「名もなき家事」もたくさん。それらをやっていると、夫婦で家事全般を「共有」できてくるので、妻が休みの日でも上手に分担することができるようになりました。育休としてしっかり子育てに向き合えるからこそ、初めて知ることがたくさんあります。 -
働きながら育児家事をこなす方々への
リスペクトの気持ちが強まった。H.K さん私の場合は制度を使用するのではなく、有休と公休を組み合わせて10連休をつくり、育児対応としました。実家には帰らず(頼り過ぎないように)、当時8歳の上の子と生まれたばかりの子どもと、家族4人で過ごす時間を尊重する。そういった思いで、育児に専念する時間を設けました。
食事全般と家事を担当し、夜3時間おきのミルクなども対応。非常に大変な思いをしましたが、この体験がなければ本来の意味で気持ちを分かち合えないと考え、あえて必要以上のことに関わってみました。家事に関してスキルを身につけていると、何をしてほしいか察することができるようになります。つまり気遣いもよりよくできるようになってきました。
一番痛感したのは、妻はもちろん、働きながら育児家事をこなす方々へのリスペクトだったと思います。妻や、世の中の働くお母さんがどんなに大変な思いで日々をこなしているのか、全くといっていいほどわかっていませんでした。今までの浅い理解が覆され、1人目の時からもっと参加しておけばよかったという悔やみすらあります。なにより、見えてなかったものが見えてきた、また、何を求められているか察する力が身についた期間でもありました。